ジャッキシステム

アンダーピニングシステム

コンピューターと油圧機器によるジャッキの自動制御で、既設のビルや橋脚を支えます。

アンダーピニングシステムは、地下掘削工事等で生じるさまざまな地盤・基礎の変動が、ビルや橋脚などの周辺の既設構造物に対して及ぼす影響を最小に抑えるためのシステムです。

既設構造物はプレロードによってあらかじめ基礎の部分において受替えをおこない、全重量をジャッキにて支えます。その後、工事が進むによって生じる微小な変動を、センサーによってリアルタイムに検出し、ジャッキの調整によってジャッキ上の既設構造物に影響を与えないように修正します。

モジュールポンプによるアンダーピニングシステムの特徴

●従来のシステム

集中管理室PC + ポンプ室に大きな電動ポンプユニット + 各ジャッキまでの膨大な油圧ホース



●本システム

集中管理室PC + アンダーピニングモジュールポンプ + 通信ケーブル(3芯)

アンダーピニングシステム
アンダーピニングシステム

本システムでは、仮受けを行う油圧ジャッキの近傍に、遠隔制御可能な小型の油圧ユニットを搭載したモジュールポンプを各所に設置することによって、最小限の長さの油圧ホースでジャッキと接続します。 各モジュールポンプと集中管理PCとは、通信ケーブルにて接続し計測制御LANによって、ジャッキの遠隔操作・センサー情報の収集を行います。

これにより、以下のメリットが発生します。


設置に関するメリット

  • 工事ヤード内には膨大な油圧ホースの配管でなく、ネットワークケーブルのみの敷設とします。他作業への制限や、重機等による油圧配管破損のリスクが低減します。ケーブル断線時の復旧は電線3本の接続で完了します。
  • 油圧配管中の作動油の量を最小とできるため、温度変化に伴う液体の膨張・収縮による、荷重変動・変位変動を最小限とします。

 

運転制御上のメリット

  • モジュールポンプ毎に油圧が独立しているため、それぞれ異なった荷重を同時載荷・一元管理することが可能です。
  • プレロード・調整を多点同時に動作可能であるため、構造物や基礎に対し均等な割合で載荷が可能となります。また、き電停止時間内など時間的制約がある場合において、短時間で1ステップの作業を完了できます。

システム構成例

システム構成例

運転制御画面

モニタ画面表示例
モニタ画面表示例
状態推移監視画面
状態推移監視画面

施工実績例

秋葉原駅付近補助323号交差部改築工事(H18.8)

施工実績例
施工実績例

東京メトロ東西線妙典駅原木中山駅間28K440m付近交差部外環建設土木工事(H21.9)

施工実績例
施工実績例